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- ・トレーナーズスクエア株式会社 代表取締役社長
- ・日本コアコンディショニング協会 会長
- ・日本ペップトーク普及協会 会長
- ・日本オリンピック委員会 元強化スタッフ
- ・日本アスレティック・トレーナーズ機構 元副会長
- ・NSCAジャパン 元理事
- 選手との「信頼関係」ですね。あくまでも自分は、サポーターであるという「プロの意識」を持って選手と向き合いますので、「思いやり」や「道徳的な規定」を重んじることが基本となります。その中でも「自分らしさ」をさらけ出しながら、お互いプロとしてリスペクトできる関係でいられるように意識しています。
- 出会いは中学のときでした。陸上部の大会でケガをした私の足に、初めてテーピングを巻いていただきました。アメリカでは、テープは1930年代以前から使用されており、アスレティック・トレーナーも1950年に協会が設立していましたが、当時(1970年代)の日本に「トレーナー」という概念はなく、輸入されたテーピングの使用が徐々に普及しているような状況でした。私は、自分の足が「テーピング」のメソッドによって回復したことに感動を覚え、いつか自分もこうやって選手を支えたいと思うようになりました。
- ある日、陸上部の後輩が、ある講習会で学んできて、皆で懐疑心を持って研究したのを覚えています。西洋のカイロプラクティックと東洋の医療の両方を背景に考え尽くされたテープの効果はとても理にかなっていると思いました。しかし、あくまでメソッドありきではなく、選手ありきで考えていた私にとっては、目の前の選手のニーズを解決する手段が一つ増えたって感じでした。スポーツの現場では、選手が自分のお金を払ってでも必要とする技術やグッズが本物であり、可能な限り最適なメソッドを選ぶようにしています。
- このウェーブ構造が果たしてどんな効果をもたらすのか、好奇心をかき立てられました。しかし、すぐにそのメリットを発見できました。それは、「剥がれにくさ」です。これは従来のキネシオロジーテープの最大の難点でした。元々、どこに貼っても角や端が剥がれやすいため、予めテープの角を自らはさみでカットする方法をとっていました。それでも剥がれるときは剥がれるんですけどね。そして、膝などの動作の屈曲や構造上凹凸が多い部分は、大変頭を悩ませていました。「テープのテンション」や「カラダの位置」を工夫しながらの貼り方が必要で、プロの手でもかなりのテクニックが必要だったんです。それを、このコブラクションテープはいとも簡単に貼ってのけ、「素晴らしい!」と思いましたね。多くの現場で必要とされている「セルフケア」にはおすすめですね。現場の皆さんでもテクニックいらずで処置できるわけですから。
- あとは「貼っている違和感がない」ことですね。人間のカラダって、すべて曲線で組織が構成されています。テープを貼る表面である皮膚ももちろん。なので、直線のものが皮膚にあたっていると、違和感が出て当然なんですよね。だから我々もリンパファンテープのように、切り込みを入れて圧を逃がす工夫をしたりするのですが、このコブラクションテープはその効果も持ち合わせているため、貼った瞬間からその存在を感じさせないんですよ。「あれ?貼ったっけ?どこかに消えちゃった!」みたいな感覚です。だから我々の間では「忍者テープだ!」なんて勝手に呼んでいます(笑)。
- かぶれに影響を与えるのは、「生地の通気性」「ノリの種類・塗り方」「テープのテンション(張り具合)」がポイントですが、生地やノリは日本製であれば安心ですね。テンションにおいては、皮膚を引っ張りすぎるとマイクロトラブルを起こし、かぶれのような炎症が出てきてしまうんです。その意味では、このテープはかなりその危険性を抑えていると言えますね。但し、皮膚の状態や繊細さには、かなりの個人差があるので、テーピング除去後のお肌のケアには十分注意してほしいです。
- まだまだ試し尽くしていないので、絞りきれないですが、「首・肩のこり」「ひざの痛み」「手首のねんざ」などは大きな変化が見られましたね。
「ひざ」は、不安定さを解消するために中間位で左右の靭帯を覆うように貼るのですが、まるで筋膜が1枚増えたかのように安心感が出ますね。また別の目的で、膝蓋骨(お皿)の皮膚を持ち上げて痛みを和らげることも、かつてリンパファンで行っていたのですが、この1枚でいとも簡単に対応できてしまうので、こっちの方がいいと言ってくれる人もいます。シンプルがベストですからね。
「手関節(手首)」も瞬時に痛みがとれるケースがありました。慢性的な古傷では、周辺組織が癒着を起こしてしまっているため、思うように組織が連動しないことがあります。そこで伸縮性テープで癒着にアプローチすると効果が出ることもあります。ダンサーで手関節にケガをしてしまった人に、表と裏の両方にコブラクションテープを貼って差し上げた途端、痛みがどっかに消え、たやすく腕立て伏せができるようになったことがありました。これには、私もびっくりしました。
- いえ、それは目的に応じて使い分ければ問題ないので、特に感じていません。そもそも、筋肉の起始・停止を意識する必要がないケースもあり、「筋肉の走行」ではなく「動作の方向」に沿って貼ることが、このような伸縮タイプのテープでは可能なわけです。となると、むしろ邪魔をしない長さがちょうどよく、筋肉の長さに届いてなくても全く問題はありません。
- 今でも、残念なニュースが耳に入ってくることもあります。楽しいはずのスポーツが、いつの間にか苦しい活動に感じてしまうように追い込まれてしまい、青春時代を無駄にしてしまう場合もあります。もちろん、トレーナーとして、このテープなどを用いてペインフリー(痛みゼロ)でプレーをさせてあげることも大事ですが、「カラダの痛み」だけではなく、「ココロの痛み」もなくスポーツができるようにサポートしていきたいですね。現場にある「負の連鎖・ハラスメントの連鎖」を断ち切るというのが自分のミッションだと捉えていますので、ペップトーク(※)の普及にも努めています。
※ペップトーク:
スポーツ選手を励ますために指導者やリーダーが競技前に使った「短い激励のメッセージ=やる気にさせる訓話」。岩﨑氏がアメリカのスポーツ現場で学んだ「勇気を与える感動のスピーチ」を、自分、家族、仲間に伝えるコミュニケーションスキルとして確立。
- 人は、何かを犠牲にしないと得られないことがあります。臭さなくして汗なし。努力なくして成功なし。
ぜひ、たとえどんな困難があろうとも、その先にある輝く自分に向かって、頑張っていってほしいです。
- 選手が現場で感じるあらゆる不便を解消できる商品作りに励んでほしいですね。
一緒になって選手たちを応援していきましょう!